治療紹介

CT検査

現在準備中。

2023年02月05日

歯科疾患

スケーリング

 歯周病の発生頻度は2歳以上の犬や猫の80%以上と言われており、当然年齢を重ねると割
合は高くなり、程度も重度になります。下の写真のように本来の歯が見えなくなるほど歯石が
付着することも珍しくありません。ここまで歯石が付着すると歯磨きでは除去は難しく、放置
すると歯が抜けたり他臓器に影響を及ぼします。
 

 

 

 

 

 

 

 全身麻酔をかけることになりますがスケーリングにより歯石を除去することは可能です。この程度の歯石でしたら30分くらいの処置で終了します。当院では歯石除去、歯石が付着しにくくなるように研磨、破折などの場合には歯科用レントゲン撮影を行い歯内療法など必要なことはすべて対応しております。


 

生活歯髄切断術

 日常の生活で歯がかけてしまうケースは多く見られます。右の写真のように歯が欠けて露髄した場合、放置しておくことはできません。歯根未形成で破折露髄後2週間以内または1~2歳で2日以内、3歳以上で1日以内であれば歯髄を温存したまま修復する生活歯髄切断術が適応できます。しかし、この日数はおよその目安であり個々の状況により適応されるかどうかは変わります。
 この写真は右第4前臼歯が欠けてしまいました。赤く歯髄が出ているのが分かります。しかし、すぐに来院されたためこの処置を適応することができました。







 歯髄を一部切除し、水酸化カルシウムの粉末で覆罩、硬化型のカルシウム剤で裏層、さらにグラスアイオノマーセメントで裏層、最後コンポジットレジンで充填し終了です。
 

 もし歯が欠けてしまった場合は早急にご連絡ください。すぐであれば歯髄を温存したまま修復することができます。



 抜髄根幹治療

 

 右の写真は犬の右上顎第4前臼歯がかけた写真です。矢印のところが丸くくぼんでいますが歯髄までかけているのが分かります。神経までかけていなければ歯冠修復といい、レジンで充填する比較的簡易的な処置ですみますが、歯髄まで及び時間が経っているとこの抜髄根幹治療が適応になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 この写真は神経を抜いているところです。この歯は歯根が3本あり、神経を抜くのが少し大変です。
 それぞれの歯根にファイルを挿入し歯髄を除去します。次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素水で洗浄し、ホルムクレゾールで消毒、根管用シーラーで歯髄を充填します。










 最後にコンポジットレジンで歯の表面を整復し終了です。生活歯髄切断術の場合とは違い歯髄は生きていないため強度は弱いですが形状と機能を保つことはできます。丁寧にケアしていけば生涯温存していくことも可能です。












外科的矯正

 小型犬では乳歯から永久歯への生え変わりが6~7ヶ月齢で完了します。しかし、下の写真のように永久歯が生えてきたのにもかかわらず乳歯が残存してしまうことが多くあります(黄色い丸が本来抜けているはずの乳歯)。そうなると歯垢・歯石の付着が増加したり不正咬合が生じます。












下の黄色い丸の歯は外科的矯正を行った右下顎犬歯です。乳歯の残存により口蓋側へ変位していましたが、矯正治療により正しい位置へ移動しました。外科的矯正は一度の処置で完了することができますが、治療を行う時期がおよそ6~7ヶ月齢と限られており幼少期からの検診が必要です。





矯正学的矯正

 不正咬合になってしまい6~7ヶ月齢を過ぎた場合、矯正させる距離が長い場合は一度の処置で終わる外科的矯正を適応することができません。その場合は矯正装置を使用した矯正学的矯正を行います。通常およそ3~4ヶ月で治療を完了できます。



猫の尾側口内炎

 

2023年02月03日

整形外科

パテラ(膝蓋骨)脱臼

 

 パテラ(膝蓋骨)の疾患で、小型犬では内方に脱臼することが多くとつぜん後肢を痛がる、スキップをすることがあるといった症状をとります。程度は様々で時々外れるくらいから常に外れていて触っても戻らないくらいひどいものまであります。通常は内服で治る疾患ではなく手術が必要になります。

 上のレントゲンの黄色い矢印の楕円形のところが膝蓋骨です。内側によってしまっており、骨格も歪んでいます。下のレントゲンは手術後でピンが刺入されていますが、膝蓋骨は真ん中にはまっています。骨格もまっすぐになっているのが分かります。脛骨結節転移術、滑車造溝術など症例に合わせていくつかの方法を組み合わせて手術を行います。可能であれば刺さっているピンは数か月後に抜去します。

 すべてのパテラ内方脱臼の子が手術になるわけではありませんがグレードⅢ(常に外れている)子は積極的に手術を考慮してもらっています。


骨折

 

 動物たちも思わぬことで骨折してしまうことがあります。折れている場所、折れ方により様々な整復法があります。下のレントゲンはよくある整復法でプレート法といいます。骨折してもずれていない場合は外固定で治る場合もありますが、このようにずれてしまった場合は全身麻酔下で手術になることが多いです。

 





 

レッグペルテス病(大腿骨頭壊死症)

 

 犬のレッグペルテス病は大腿骨頭への血液供給が乏しくなることで起こります。

原因は遺伝・血管構造など様々なことが言われていますがはっきりとしたことは分かっていません。

 内科的な治療では治癒することはなく、外科的治療が対応になります。大腿骨頭切除術といい、骨盤につながる関節(股関節)を形成する大腿骨頭を切除します。

 本来の関節を戻すことはできませんが、痛みからは完全に解放されるのと、歩様もほぼ正常と変わらないほどに戻ります。

 

 





その他準備中。


2023年02月03日